今日のごはんが「うれしい時間」になるドッグフードの選び方

犬にとってごはんは、おなかを満たすだけでなく、家族と気持ちが通い合う大切なひとときです。
だからこそ、えらぶ視点は「栄養の正解探し」よりも、「わが家らしい心地よさ」を育てることに置きたい。
まずは、食べやすさを大事にするのか、できるだけシンプルな原材料を好むのか、続けやすい価格感を重視するのか、といった考え方の軸を言葉にしてみましょう。
軸があると、情報に振り回されにくくなります。

次に、袋の裏の原材料表示を落ち着いて眺めます。
いちばん多い材料は何か、保存や品質を守るための添加がどんな役わりを持つのか、そして製造番号や連絡先がきちんと書かれているか。
この三つが読めれば、比べる土台が整います。
分からないことはお店に質問できるかどうかも、安心して続けられる大事な条件です。

食べる体験を左右するのは、中身だけではありません。
粒の大きさや形、かたさは、口のサイズや噛む力、食べ方のくせと相性があります。
はじめての銘柄は少なめに試し、勢いよく飲み込んでいないか、よく噛めているか、こぼしやすくないかを観察しましょう。
うちの子のリズムに合う粒に出会えると、同じ量でも満足感が変わります。

おいしさを守るには、保存も大切です。
開封したら空気や光、湿気から遠ざけ、密閉できる容器に入れて涼しい場所へ。
器に入れっぱなしにせず、食べ終わったら袋や容器にもどし、ボウルや計量スコップはこまめに洗います。
大きめの袋を選ぶなら、使い切るまでの期間と置き場所を先に想像しておくと、最後まで気持ちよく続けられます。

与える量は、表示どおりに固定するより、暮らしの変化に合わせてやさしく見直します。
年れいや季節、運動量が変われば、ちょうどいい量も動きます。体重や体つき、うんちのようす、食べる勢いをまとめて見て、その日の最適に寄せていくイメージです。
別のフードへ切り替えるときは、いきなり全替えせず、これまでのフードに新しいものを少しずつ混ぜて、ようすを見ながら入れ替えていきます。

ごはんの時間をもっと好きになってもらうには、環境づくりも味方です。
すべりにくく洗いやすい器をえらび、人通りをさけた落ち着く角に置く。
散歩や遊びとつながる時間帯にすると、「そろそろごはんだ」という楽しい合図になります。
おやつは仲よくなるための道具として少なめに。家族でルールをそろえると、ごはんが主役であり続けます。


本記事は生活の工夫を紹介する一般的な内容で、特定の効果を約束するものではありません。気になる様子があるときは専門家に相談してください。