
ブラッシングは、毛並みを整えるだけでなく、ふれ合いの時間でもあります。
嫌がらないコツは「短く・やさしく・同じ流れ」。
次のステップで、少しずつ好きにしていきましょう。
1)場所と合図を決める
すべりにくいマットを敷き、毎回同じ場所・同じ言葉(「ブラシしようね」など)で始めます。
2)道具に慣れる時間をつくる
いきなり当てず、まず見せて匂いをかがせます。柄の部分で軽くタッチ→背中を1〜2回だけ、のように段階を細かく。できたら静かにほめます。
3)背中からスタート
苦手になりにくい背中→首→胸→おしり周り→脚→しっぽの順がおすすめ。
耳のうしろやわきは後回しにして、短時間で切り上げます。
4)力を入れない
「毛をなでる」つもりで、同じ所を長くこすらないこと。
速すぎる動きや、逆立てる動きは痛みのもとです。
5)からまりは無理をしない
根元を指でおさえ、小さく動かして少しずつ。引っぱると痛みを覚え、苦手になります。
ほどけない日は「今日はここまで」でOK。
6)合図で終わり、良い記憶で閉じる
短く終えてごほうび。最後の印象が次回のやる気を決めます。
時間は5分前後でも十分です。
7)タイミングを生活に合わせる
散歩後のリラックス時や寝る前など、落ち着きやすい時間に。
食後すぐは避けると負担が少ないです。
換毛期は回数を少し増やすと快適に過ごせます。
8)サインを読む
体をそらす、しっぽを巻く、あくびが増える、ぺろぺろ舌を出す、それは疲れや不安の合図です。
いったん休憩しましょう。
叱らないことが大切です。
9)健康チェックもいっしょに
赤み、フケ、湿った部位、かゆがる様子、ふくらみなどに気づいたら無理をせず、中止して様子を見ます。
気になる状態が続くときは、早めに動物病院へ。
10)続けやすい工夫
今日は背中だけ、明日は足だけといったように分けて行うと負担が少なく、習慣にしやすくなります。
道具は使用後の毛を取り、乾いた場所で保管しましょう。
大切なのは「できたところで終わる」ことです。
小さな成功を重ねれば、ブラッシングは気持ちのよいふれ合いの時間に変わります。
昨日より少しやさしく、少し短く。
無理のないステップで続けていきましょう。


