毎日のブラッシングで毛並みは変わる|始め方と頻度

毛並みは、生まれつきだけで決まるものではありません。
やさしいブラッシングを続けるだけで、ツヤや触り心地、清潔さは少しずつ整っていきます。
抜け毛をため込みにくくし、皮膚のうるおいを全体に広げ、においの元もたまりにくくなります。
そして何より、手で触れる時間が増えることで、愛犬との信頼が深まります。

道具は「肌あたりがやわらかいもの」を選ぶのが基本です。先端が鋭すぎないこと、持ったときに力みなく扱えることを目安にしてください。
使い終わったら毛を取り、清潔に保つだけでも仕上がりが変わります。

ブラッシングは、毛の流れにそって、軽くなでるように行います。
力を入れたり、同じ場所を長くこすったりする必要はありません。
からまりが気になる部分は、無理に引っぱらず、手ぐしで整える感覚で少しずつ。
うまくいかない日は「今日はここまで」と短く切り上げても大丈夫です。
嫌がる前に終えることが、次回の「またやろう」につながります。

頻度は「こまめに、短く」が合言葉です。
毎日少しだけ触れるのも良いですし、数日に一度ゆっくり行う形でも構いません。
換毛期のように毛が抜けやすい季節は、ふだんより少し回数を増やすと快適に過ごせます。タ
イミングは、散歩のあとや寝る前のくつろぎ時間など、生活の流れに自然に組み込めると続けやすくなります。

ブラッシングは、健康チェックの時間にもなります。
皮膚の赤み、かゆがるしぐさ、フケ、傷、いつもと違うふくらみなどに気づいたら、無理に続けず休憩を。
気になる状態が続くときは、早めに動物病院へ相談しましょう。
家庭でのケアと専門家のサポートを上手に分けることで、負担の少ないお手入れになります。

大切なのは「完璧」を目指さないこと。
全身を一度に整えようとせず、背中だけ、足まわりだけと分けて取り組めば、愛犬も飼い主も気持ちが楽になります。
短い時間でも、やさしく触れる習慣が積み重なるほど、毛並みは落ち着き、暮らしも整っていきます。
今日から、やわらかい手つきで、心地よい“ふれあいのケア”をはじめてみましょう。

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